テネレ700に跨ってきた
撮影禁止のお店なんで写真がないんですが。
テネレ700に跨ってきました。MTに乗ってて、このエンジンでオフ車作ったら楽しいだろうなと思ってたので、テネレは発表された時から気になってました。
乗ったわけじゃないのでポジションしか分からないのですが、
まず足つきは身長180センチで両足の指の付け根(母趾球)がつくくらい。なかなかに高いです。片足でも足裏全体を着けるにはちょっとお尻をずらさないと無理でした。
ハンドルは250クラスのオフ車と比べるとやや高めで遠め。ロングランに向いてそうな感じです。
ステップは割と普通のオフ車的な位置。
ステップ、ハンドルの位置関係が良くて、スタンディングでも体が動かしやすいです。
スクリーンが高いので防風効果は高そう。
メーターは縦に長くてスマホを置いてるみたい。
取り回しはMTより重心が高いうえに車重もあるので重いです。スタンド払うために起こすのもけっこう手応えがあります。ただハンドル位置が高いのでそういう意味では押し引きはしやすいかも。
スイングアームエンドの処理とか、倒立フォークとかブレンボキャリパーとかMTよりずっとお金かかっていて質感は高いです。
このクラスをオフロードで乗りこなすのはかなりのテクニックが必要でしょうが、低速でのピックアップがとてもいいエンジンなので、フラットなダートならそんなに寝かさなくても簡単にリアを流せると思います。
機会があれば是非ダートで乗ってみたいですね。もっとも最近は林道が軒並み閉鎖されちゃって、走れる場所もほとんどないんですが。
【MT-07カスタム】ハンドルをアップしてみた
別にポジションに不満があったわけじゃないんだけど、Amazonで安いパーツがあったから試しにやってみた。良くも悪くもポジション系は効果が分かりやすいし。
ハンドルポストの間にこういうライザーをかましてハンドルを上げてやるんだけど、MTはハンドルの上にメーターがのしかかってるので、
こういうパーツを使ってメーターをかさ上げしてやる。
ライザーが25mmらしいので、ハンドルポストが若干手前に角度がつけてあることを考えると2cmくらい上がって5mmくらい手前にくる感じか。
で、乗った感想はというと・・・
うーん、またしても微妙だ。なんかどうにも身の置きどころがないというか、ケツの座りが悪いというか。ハンドルが高くなって楽になったかというとそうでもない。なんか中途半端でかえって疲れる。
僕のMTはステップをマルチステップで1.5cm上げてるからなおのことチグハグでおかしなポジションになってるのかもしれない。
ついでに元々フロント荷重の少ないバイクなのにそれがさらに少なくなってどうも接地感に欠ける。
ただ良い面もあって、ハンドルの位置が高くなったことによって視界が良くなった。結果として周りの車の動きが見やすくなった。それとミラーに腕が映り込みにくくなって後方が視認しやすくなった。安全性という意味ではなかなかに悪くないアイテムである。
公道でバイクに乗る上で安全性はなにより大事だからね。もう少しこのままにして体が慣れるのを待とうかな。ステップはノーマルに戻したほうがバランスがいいかも。
前から見るとハンドル上がちょっと間延びしてる感じ。
【追記】
ケーブル類はノーマルのままでOK🙆♀️
【追記2】
やっぱり元に戻しました。ちょっと高すぎてワインディングでハンドルの抑えが効かないもんで。
自分にとってはノーマルより低めの方がむしろバランスいいのかも。
TDM850(1998)インプレ
(写真がないのでhttps://www.bikebros.co.jp/catalog/2/65_2/より拝借)
乗ったシチュエーション
1998年4月に新車で購入。3週間で売却。そんな短期間で売却した理由は後述。新車で買ったのはこれとXJR1200とR1だけ。
市街地メイン。高速を使って奥多摩まで行ったのが1回だけ。
ポジション 取り回し
大柄。ハンドル幅が広く高さが高くてちょっと遠い。
シート高も当時のバイクとしては高めで、僕は身長180cmだけど、両足降ろすと踵は少し浮いた。
車重が229kgとそこそこあるうえに重心がやたら高いので取り回しはかなり重い。XJR1200より重く感じた。
エンジン
低速トルクが細く粘りがないので3000回転以下は使い物にならない。レッドゾーンが8000回転と低いにも関わらずである。さらにクラッチが重いうえにジャダーが酷いので、ゆっくり走るのはものすごく苦手。
慣らし運転の途中で売ってしまったのであんまり高回転まで回さなかったけど、上の伸びはそれなりに良かった。
振動は少なく、4500〜6000回転くらいでは270°クランクのパルス感が良かった。
MT-07も同様に270°クランクだけど、下の粘りも上の吹け上がりもMTのが上。時代の差を感じる。
ハンドリング 車体
ハンドリングはヤマハらしい安定感がある。
フロント18インチの穏やかな動きが好印象。切れ込み皆無。
重心が高いのでリーンはゆったりした感じ。ラジアルタイヤなので接地感も悪くない。
サスは硬くもなく柔らかくもないが初期の動きがちょっと渋いかも。もっとも慣らし運転中でまだあたりがついてなかったのかもしれない。
ブレーキの効きは今ひとつ。フロントタイヤの径が大きいのである程度はしょうがないがもう少し効いてほしい。
その他
さっきから重心が高いと言い続けてるけど、そのおかげで横風にやたら弱い。ツアラー風のなりをしてるのに。3週間で売却したのはこれが理由。僕としては高速を使ってゆったりとツーリングしたかったのに高速で風に煽られて真っ直ぐ走るのもままならず(たまたま風の強い日だったってのもあるが)、市街地でのエンジンの扱いにくさもあって嫌になっちゃった。
まとめ
一見万能バイクのように見えるけど、トルクの細さで街乗りは苦手だし、高速でも横風に弱く安定感がない。ヨーロッパでは「キング オブ ワインディングロード」なんて言われてたらしいけど、確かに山道を、そんなに本気にならずリーンウィズでスイスイ流すっていうピンポイントの使い方には良いのかもしれない。
乗ったことないけど、初期型のTDM850は360°クランクで、4気筒のように低速で粘りがあって高回転でもビュンビュン回るエンジンだったらしい。そっちの方がこのバイクのキャラクターには合ってたのかもしれない。
CBR250R(MC17 1987)インプレ
乗ったシチュエーション
1992年から1年ほど所有。初めて乗った中型バイク。ほとんど市街地しか走らなかったけど、1、2回奥多摩を恐る恐る走ったことがある。
ポジション・取り回し
それまで乗ってたのがCBX125Fという125ccのバイクだから当時はずいぶん大きく感じたけど、今ならごく普通か。
ポジションは軽い前傾で、SPADAあたりよりはややハンドルが遠め。今どきの250クラスのバイクと比べるとかなり遠い印象だと思う。
足つきは当時のバイク全般にそうなんだけど、シッティングポジションが低くてめちゃくちゃ良好。最近のYZF-R25とかNinja250よりもかなりいいと思う。
取り回しは前述したとおり125からの乗り換えなので重く感じたけど、車重155kgだから今ならそうでもないと感じるだろう。ただ4気筒であること、今のバイクほどマスの集中化が進んでないことから、今の250スポーツと比べるとかなり重く感じるはず。
エンジン
ザ・ホンダって感じで全域でウルトラスムーズ。当時250の4気筒はトルクがなくて回転が上がるばっかりなんて言われてたけど、市街地であれば7000回転も回ってれば十分事が足りちゃう。粘りがあるから6速3000回転くらいからでもモッサリとではあるが、開ければちゃんと加速してくれた。
当時はまだバイクに乗り始めたばっかりで、怖くて上はあまり回せなかったけど、レッドゾーンの18000回転までフラットに回った印象がある。
高回転になればハンドル周りに多少微振動が出たけど、基本的には振動は少ない。
当時はあんまり好まれなかったみたいだけど、カムギアトレインのキーンっていう高周波な機械音がすごくハイメカっぽくてかっこよかった。
ハンドリング 車体
バイクに乗り始めたばかりでハンドリング云々言えるようなレベルじゃなかったんだけど、とにかくクセがなかった印象がある。
そういえばこのバイクはリアのサイズが130だった。やっぱり250にはそのくらいのタイヤ幅がいい。
サスはけっこう柔らかめ。当時ってバイクも車も乗り心地重視なのか、やたらとサスが柔らかかった。
ブレーキの効きは今ひとつだった気がする。ダブルディスクだけど、今のジクサー250とかCB250Rのシングルディスクの方が全然効く。
その他
サイドスタンドがやけに長くて普通に停めていただけなのに勝手に倒れちゃったことが2、3回あった。
まとめ
当時はバイクの良し悪しなんて分からないから単純に見た目で決めた。あのフルカバードのフェアリングは今見てもかっこいいと思う。とにかく乗りやすい特性だったので、結果的には正解だった。
今の若い子がこれに乗ったら、30年以上も前のバイクだなんて信じられないと思う。これが新車50万円台で買えたなんて、今となっては夢みたいな話だ。
昔は250cc4気筒なんてありきたり過ぎておもちゃみたいな扱いだったから、今度出るカワサキのZX25Rが100万円近いなんて当時のライダーが聞いたらびっくりするだろうね。
VT250SPADA(1988)インプレ
乗ったシチュエーション
2000年から半年くらい所有。ほとんど市街地で高速と峠が少々。
ポジション 取り回し
今の250スポーツに比べるとややタンクが長くハンドルが遠い感じがするが、低くはないのでさほど前傾にはならない。
足つきはめちゃくちゃ良くてスクーター並。80年代から90年代のバイクは総じてシッティングポジションが低いよね。
シートが柔らかいのに面積が小さいのでお尻が痛くなる。柔らかいからサスの動きも分かりにくかった。
取り回しは車重153キロなので軽いけど、今のバイクほどマスが集中してないので、ニンジャ250とかR25と比べると重く感じると思う。
エンジン
上から下まで実にスムーズ。ミッションがVTシリーズで最もクロスしてるうえにローギアードなので80キロくらいまでの加速は同排気量のマルチより速いかもしれない。
ハンドリング
どうもフロント周りが重いうえに低速で切れ込んでくる。多分リアが太すぎるんだと思う。
寝かし込みもフロントの切れ込みが邪魔して妙に重い。試しにリアを130にしたらフロントの重ったるさは変わらないものの寝かし込みはずいぶんマシになった。やっぱり無駄に太いタイヤは害悪でしかないな。
サスは最初買った時に完全に抜けてたんで新品に変えてもらったんだけど、それでもそんなに良くなかった。ちょっと柔らかすぎるしダンパーも不足気味。乗り心地はいいけど峠ではやや頼りなかった。
ブレーキは効きもコントロール性もどうしようもない。キャリパーに対してマスターの径がでかすぎ。パッド交換必須。
まとめ
当時は乗りやすさの代名詞みたいに言われてたけど、個人的にはそこまでじゃないと思った。多分CBRの方が乗りやすかった。ただエンジンは抜群に良くて250ながらツインらしいレスポンスの鋭さを感じさせてくれた。VTRがスパーダのエンジンをそのまま載せてたらもっといいバイクになってたと思う。
世界初のアルミキャストフレームや最近のバイクに見られるようなショートテールなど時代を先取りしたバイクだった。
【MT-07カスタム】ハイパープロスプリング導入
MTのサスがあまりにもダメなので車検と同時にやってもらった。
メンテナンススタンドがあれば、カートリッジフォークじゃないし、自分でもできるけど面倒だし3歳児見ながらじゃとても無理だからね。
走らせた感想としては、かなりマシになった。ギャップを通過した時の角が取れた感じ。あとコーナーでアクセル開けた時に節操なくフォークが伸びてたのがだいぶ節度ある動きになった。まあこれはスプリングってより15番に変えたオイルによるところが大きいかな。
セッティングは同梱のマニュアル通りだけど、とりあえずこれでいいと思う。若干硬めだから油面はもう少し下げてもいいかも。
フォークごと高い社外品に変えるのもありだとは思うけど、コスパを考えるとこいつはなかなか良いものだと思う。
しかしフロントが良くなるとリアのダメさがより目気になる。はてさてどうしたものか。
【安値挑戦】【正規品】HYPERPRO ハイパープロ フロントフォークスプリング MT-07 14-17(ABS車含む)
FZR1000(1987)インプレ
乗ったシチュエーション
2003年頃にヤフオクで購入。半年ほど所有。市街地7割、ワインディング2割、高速1割くらいで使用。
ポジション 取り回し
ポジションは最近のバイクと比べるとかなりハンドルが遠い印象。そんなに低くはないんだけど、それなりに前傾姿勢になる。このハンドルの遠さは45°も前傾したエンジンのシリンダーによるところが大きいだろう。
このシリンダーのおかげでエンジンの前後長が長く今時のバイクと比べるとマスが分散している。なおかつエンジンの搭載位置も高いので重心も高め。そのため取り回しは乾燥重量204kgより重く感じる。一度立ちゴケしちゃったことがあるんだけど、重心が高いせいで全然持ち上がらなくて近くにいた人に助けてもらった。後にも先にも一人で起こせなかったのはコイツだけ。
足つきはよく覚えてないけど、このクラスとしてはいい方だったと思う。
エンジン
3000回転以下は使い物にならない。4500回転くらいから実用的になってきて6000回転くらいからが本領発揮。今では大したことないかもしれないけど、135馬力は強烈で、
リアタイヤが160と細くなおかつツーリングタイヤだったので交差点からの立ち上がりでちょっと大きく開けたらズルっときたことが2回くらいあった(コケはしなかった)
あと振動がけっこうあった。具体的な回転数は忘れたけど、上まで回せば消えるんだけど、よく使う領域でけっこう手が痺れた思い出がある。
ハンドリング 車体
ヤマハらしい安定性重視のハンドリング。低速でも舵角のつき方が穏やかで切れ込むこともなく安心して乗ることができる。昔からヤマハのハンドリングは常に一般道での安定性を重視してたんだね。
寝かし込みは穏やか。サーキットを速く走るには向いてないけど、公道では扱いやすいと思う。レーサーレプリカっぽい見た目だけど性格的にはツアラーに近い。
ブレーキはイマイチ効きが悪いうえにタッチもイマイチだった気がする。ヤフオクで落としてそのまま乗ってたので整備が不十分だった可能性はあるけど。
サスはよく覚えてないけど、硬くはなかったと思う。やっぱりツアラーっぽい感じなんだね。
まとめ
今時のバイクと比べると完成度はイマイチだけど、ハンドリングの良さは光るものがあった。高重心のものがゆっくりゴロッと寝る感じはオフ車とかフロントが大径の旧車に近い感じがする。ただエンジンの低回転での粘りがないので市街地ではやや気を使ったな。エンジンの低回転での粘りがもう少しあればかなり優秀なオールラウンダーになったと思う。
切れ込むバイク一覧
今まで散々書いてきたけど、僕はハンドルが切れ込んでくるバイクが大嫌い。
そこで今までちょっとでも乗ったことあるバイクで切れ込みが強いと感じたやつを挙げてみる。
もちろん走る場所、速度域、車両のコンディション等によって同じバイクでもハンドリングは変わるけど、細かいことは抜きにして、パッと乗って切れ込んで気持ち良くないなと感じたバイクを思いつくまま全部列挙する。
X-4
CB400SF(NC31)
VTスパーダ
Z900RS
TRX
FZS1000フェーザー
YZF-R1(初期型)
アドレスV125
SV650(VP52A後期型)
Z1000(2003)
VTR1000F
VMAX(最初期型)
NC700X
GSX-S750
あれ、意外と少ないな。切れ込むバイクは強く印象に残るからたくさんあるように感じたのかな。
この中でもZ1000、R1初期型、Z900RSは特に切れ込むって感じた。みんなそれなりにスポーティーなバイクだからフロントに荷重掛け気味にしてスパッと寝かせばネガな部分は消えるのかもしれないけど、少なくとも街中でダラっと乗るには向いてないと思う。
CB400SS(2006)インプレ
乗ったシチュエーション
MT-07を車検に出してる間の代車。
市街地、高速、ワインディング全部走った。気温は25℃程度でタイヤの温まりに問題なし。
ポジション 取り回し
ハンドルが高く近めで、絞りと垂れ角がやや大きい。ステップはかなり前寄り。ライバルのSRに近いポジションだが、SRの方がハンドルの垂れと絞りが大きく、ステップもより前にある。
足つきはシート高が低いうえに車体の幅も狭いので極めて良好。
車重が158kgしかないので取り回しは軽い。
エンジン
思ったより低速トルクはない。3000回転以上は回していたい感じ。トルクの出方は極めてフラットで7700回転のレッドゾーンを超えるところまで淀みなく吹け上がる。高回転になれば多少振動はあるが、レッドまで回してもミラーがちゃんと見える程度に収まっている。
SRの低回転では粘りがあるが高回転は振動が酷くて回す気にならないエンジンとは対称的。2バルブと4バルブの性格の差がもろに出てる感じ。高速で時速100キロは、SRでは振動と吹け上がりの悪さでかなりの苦行だが、CBでは余裕。120キロくらいでも風圧さえ気にしなければ何の問題もないだろう。
元はエンデューロレーサーXR400のエンジンがベースだから高回転は得意なんだよね。バランサーもついてるから回しても振動が少ないし。
ハンドリング 車体
まずは僕がバイクに乗る上で最も気になるフロントの動きだけど、切れ込んだりせず、ちょうどいい具合に舵角がついてなかなかいい感じ。フロント19インチの落ち着きがいい方向に作用してる。ただSRに比べると、SRは舵角をつけるのに重心移動などワンアクション必要なのに対しCBは目線だけくれてやれば自然に舵角がついてすっと曲がっていくような印象がある。どっちがいいかは人それぞれだろうけど、個人的にはSRみたいなタイプの方が好み。
寝かし込みは安定志向でやや重め。しかし安心感があって誰にでも扱いやすいと思う。
直進安定性が抜群に良くて、行きつけのバイク屋さんには高速道路で行くんだけど、今日は風が強くてMTではかなり流されたけど、帰りにCBで走ったら同じように風が吹いていたにも関わらず矢のように真っ直ぐ進んでくれた。
サスペンションは柔らかめでややふわついた感じもあるけど、ワインディングでギャップに乗っても大きくバタついたりすることなく走ることができた。MTのサスよりはいいんじゃないかな。シートが柔らかいこともあって乗り心地もいい。
フレーム剛性はおそらく低めで、国道1号線の箱根に登っていく大きなコーナーが続くあたりをそれなりのスピードで走ると多少ウォブルっぽい挙動が出るけど、その程度の速度が公道では(たとえどんな高性能なバイクであっても)安全マージンが取れる限界だと思うので実用上問題ない。サーキットで走るなら別だけど、サーキット走行にあえてこのバイクを選ぶ人もいないだろうし(でも昔、筑波走ってる時、同じファミリーライセンス枠でジェベル200で走ってる人がいたなあ。世の中には酔狂な人がいるもんだ)。
剛性が低いといってもSRよりは全然マシで、SRは直進していても高速道路の継ぎ目なんかでちょっとユラユラする感じがあったのに対して、CBはまったく挙動を乱すことなく走ることができる。
ブレーキは効きもコントロール性もごく普通。SRと同程度。パッドを変えてもう少し効くようにしてもいいかもしれない。
まとめ
ホンダらしい、そつなくまとまった優等生的バイク。フレームとかエンジンとかSRの粗い部分を現代の技術で洗練させた感じ。誰が乗っても乗りやすいし、SRと比べれば段違いに速い。ただ、この前インプレ書いたCB250Rもそうだけど、面白いかって言われると微妙。例えばハンドリングのところで書いたけど、SRは曲げるためのアクションをある程度要求してくるのに対してCBは視線移動くらいでスイっと曲がれてしまう。エンジンも振動が少なく下から上まできれいに回るんだけどどうも面白みがない。当たり前だけど、性能がいい=面白いとは限らない。結局、SRとCBどっち選ぶって聞かれたらSRって答えてしまうだろう。主語のでかい話は好きじゃないんだけど、「ホンダのバイクは優等生すぎてつまらない」っていう世間の言説は意外と当たっているのかもしれない。
ディテール
金属メッキの前後フェンダー。質感は高い。
フロントは19インチで安定性が高い。
オーソドックスな二眼メーター。デジタルメーターより感覚で分かりやすい。
ホンダにしては珍しく左側にあるディスク。キャリパーは片押し2ポッドで必要にして十分。
一応キックもついてる(というかマイナーテェンジするまではキックのみだった)。オートデコンプなのでSRよりかけやすい。
CB250R(2019)インプレ
乗ったシチュエーション
いつも通り箱根周辺のワインディングで1時間試走。気温は14℃くらいでタイヤのグリップやや低め。寒くてライディングの方もイマイチ調子が出なかった。
ポジション 取り回し
ハンドルに特徴があって、かなり幅が広くて低め。なおかつ絞りが少ない。ドゥカティのモンスターシリーズのようないわゆるストリートファイター的ポジション。ハンドル幅は725mmもあってXJR1300の680mmより広い。
それに対してステップ位置はごく普通のネイキッド。このハンドルならもう少しステップ位置が後方で高めの方がバランスがいい気がする。
跨ってみるとシートとかタンクの太腿に接する部分が、角が取れてないような感じがする。ホールドしにくいわけじゃないんだけど、ちょっと気になる。
取り回しは車重が144kgしかないことに加えてマスが集中してるのでとても軽い。
足つきはMT-07と同じくらい。まあまあってところか。最近のバイクは80年代、90年代のバイクと比べるとシッティングポジションが高いね。
エンジン
上から下までトルクの出方が極めてフラット。ジクサー250もフラットだったけど、ジクサーの方が上の伸びが少しいい気がする。ただ、僕が今回乗った個体がたまたまそうだったのかもしれないけど、妙にスロットルが重くてそれが感覚的に吹け上がりが悪いような気にさせる。あくまで感覚的なものだけど、そういうのってけっこう重要だと思う。例えばメンテしてなかったクラッチレバーをグリスアップして動きが軽くなるとそれだけでバイクが軽やかに感じたりするし。
ハンドリング 車体
寝かし込みは車重相応に軽いんだけど、なんだかフロント周りがやけに重ったるい感じがする。多分低めのハンドルでフロント荷重が大きいことに加え、剛性のめちゃくちゃ高そうな倒立フォークを採用しているからだと思う。安心感があるといえばその通りなんだけど、キャラクター的にはもう少ししなやかな方がいいんじゃないかな。
ハンドリングはフロントの動きが素直で扱いやすい。ただ、ジクサーと比べるとあっちは向きを変えるのにそれなりのアクションを要するのに対して、CBは目線だけ送ればあとは勝手に曲がってくれるような感じがある。
舵角のつき方はジクサーに比べるとやや大きめだけど、切れ込むってほどじゃない。
サスは前後とも動きが良くて、板みたいに薄っぺらいシートなのに突き上げを感じることもなくうまくギャップを吸収してくれる。ビギニングがいいのに奥でも踏ん張る。なかなか良くできてる。ここはジクサーより一段上(MT-07と比べると二段くらい上)。
ブレーキはストロークが少なくかなりカチッと効く感じ。だからといって唐突に制動力が立ち上がるわけではないのでコントロールもしやすい。ラジアルマウントの4ポッドキャリパーと高剛性倒立フォークの組み合わせで絶対的な制動力も十分。
まとめ
素直で扱いやすい。広い駐車場で8の字描いてみたんだけど、とてもやりやすくてこれならジムカーナーにも向いてるなと思った。実際JAGE B級の方のこんな記事もあるし。
ただ面白いかと聞かれるとちょっと微妙。「ホンダのバイクは優等生すぎてつまらない」みたいな主語のでかい言説に与するつもりはないけど、このバイクに限って言えばそれも当てはまるかもしれない。試乗を終わって自分のMT-07で帰る時、ジクサーは「あぁあっちにしておいても良かったかも」と一瞬思ったけど、CBは「やっぱMTで良かった」って思ったからね。250単気筒っていう限られたキャパシティの中じゃ仕方ないのかもしれないけど、エンジンフィーフィーリングでもハンドリングでもいいから、もう少し突き抜けた何かがほしかった。
追記
この写真でわかる通り試乗車はフォークの突き出しがかなり大きかった。これがノーマル状態なのかと思ってたんだがこちらのブログによるとどうもそうではないようだ。
ノーマルの突き出しは2mmだそうだが、こいつは多分1cmは突き出してる。1cmも突き出せばハンドリングは相当変わる。というか1cmは許容範囲を超えている。試乗した時、フロントの動きがちょっと過敏だなと思ったんだけど多分これが原因だろう。ノーマルならきっともっとバランスのいいハンドリングのはず。
ジクサーSF250(2019)インプレ
いやー、これはいいバイクです。MTより先にこれ乗ってたらMTじゃなくてこっち買ってたかも。
乗ったシチュエーション
レンタルバイクで箱根周辺のワインディングを1時間試走。気温は16℃くらいでタイヤの温まりやすさはまあまあ。
ポジション 取り回し
ハンドルはセパハンにしては少し高めでかなり近い位置にある。やや強引に例えるならスクーターとかカブに近いような感じ。そんなにきつい前傾姿勢にはならない。
ステップはけっこう低め。もう少し高い方が大きく体を動かしてダイナミックに乗るにはいいかと思ったが、乗ってるうちにこれがリーンウィズでもハングオフでも万能にこなせる位置だと気づいた。
タンクの形状が良くてなおかつ太ももに接する部分が角が取れてる感じでとてもフィット感がいい。これまたリーンウィズでもハングオフでもホールドしやすい。
コンパクトなのに身長180センチの僕が乗っても窮屈に感じない実によくできたポジションだ。
シート形状がMT-07みたいに変に前下がりでないので、足つきは250としてはやや悪いのかもしれない。少なくともMTよりは少し悪い。
取り回しは最近のバイクにしてはマスがギュッと集中してる感じはしなくて多少重く感じる。とは言え絶対的車重が軽いから大したことはないんだけど。
エンジン
とにかくフラットにトルクが出る。フィーリングとしては同社のVストローム250のエンジンに似てる。単気筒だから多気筒みたいに上が伸びるわけじゃないし、250だからそんなにトルクが太いわけじゃないけど必要にして十分。回せば十分速い。高回転ではVストのエンジンと比べて多少振動が大きい印象だけど、気になるほどじゃない。同じ250単気筒のCB250Rと比べるとジクサーの方が少しだけ上の伸びがいい気がする。
ミッションがクロスしてるので加速が途切れないのもいい。
ミッションがローギアードなこと、そもそも26psしかないことから高速での余裕はないかもしれないが十分でしょ(それでも150km/hは出るみたいだし)。
ハンドリング 車体
僕がバイクに乗る時、最も気になるのがフロントの動きなんだけどこれが素晴らしい。切れ込みすぎず、切れなさすぎず、切れる速さも遅すぎず速すぎず実にニュートラル。
寝かし込みは車重からするとけっこう手応えがある感じだけど、それが安心感につながっており決してネガティブな要素にはなっていない。寝かし込みは軽いに越したことはないと思ってたけど、このバイクの場合はなぜか許せる。
サスもこの値段を考えればかなりいい。ビギニングがやや渋めだけど、ダンパーが効いててフワつかないし、奥でしっかり踏ん張ってくれる。何度も引き合いに出して申し訳ないけど、MT-07よりは全然良い。MTだったら振られてる所を同じペースで走ってもしっかり吸収してくれる(どんだけMTのサスダメなんだよ。。。)。
ブレーキはリアはストロークが大きくてタッチも曖昧でそんなに良くないけど、フロントは絶対的制動力こそそこそこだけど、適度にストロークがあってコントロールしやすい。
まとめ
値段を考えれば出色の出来と言っていい。実売価格なら諸費用込みで40万円代半ばで買えるからね。そりゃ細かいところ見れば安っぽいところはありますよ。調整のできないレバーとか、スイングアームのエンド部分の処理とか。でもこの値段で新規に起こしたエンジン積んで、ABSがついてて、ラジアルタイヤが標準装備で、灯火類に立派なLEDがついてて、なによりバイクとしての基本性能が素晴らしい。これ以上望むなら相応にお金出して外車でも買ってくださいって話ですよ。他にも書きたいこと色々あるんだけど、長くなるのでこの辺で。
ディテール
バイブレ製のフロントキャリパー。片押し2ポッドだけど効きは十分。ローター径300mm。
面発光のLED。凝ってる。
タイヤは前後ともGPR300。
レバーに調整機構はなし。
シングルだけど二本だしのマフラー。なかなかカッコいい。個人的にはマッドガードはない方がいいかな。
リアサスはリンクレスだけど良好な動き。
シートは前下がりに見えるけど、実際はそんなでもない。MTみたいにギャップでお尻が前にずれるようなことはなかった。
MT-07にフューエルワン投入
前にスロットルの全閉からの開け始めで引っかかる感じがするって書いたけど、
それに対してダメ元でフューエルワンを入れてみることにした。
結果については、また次回。。。
いや嘘です。でもこういう終わり方するブログ多いよね。「○○やってみました。結果はまた今度」とか。なんなんだろうね、あれ。PV稼ぎの一種か?こっちは結果が知りたくて検索してるのにさあ。で、次の記事にすぐ結果があればいいけど、次の記事はまったく違うネタが書いてあって、目的の記事に全然たどり着けないっていう。
話がそれました。結果です。まずスロットルの引っかかり感について。これはびっくりするくらい改善した。アクセルで操作しちゃうとテコが効いちゃうから、あえてスロットルバルブのシャフト部分を指でつまんで回してみたんだけど、これまであった引っ掛かり感が全くなくなった。
理屈で考えると、フューエルワンは燃料系を通っていくんだからインジェクターより後方にあるスロットルバルブ周辺には効果ないと思うんだけど、まあ結果オーライだ。
次に、本来こっちを主目的にする人が多いであろうエンジンのフィーリングについて。これもかなり変わった。こっちはスロットルの違和感よりははっきりとは分からないけど、少なくともプラセボ以上の効果はあると思う。言葉にするのはなかなか難しいけど、吹け上がりが今までややガサツな感じがあったのがスムーズになったっていうか、ツインのパンチに4気筒のスムーズさが加わったっていうか。低速での粘りも少し増してUターンなど極低速でのコントロールがしやすくなってる気がする。ECU書き換えより効果があった。
僕のMT-07は買ったときから24,000キロも走ってる中古だから効果が分かりやすかったってのもあるかもしれない。それなりに距離走った車体なら、騙されたと思って試してみる価値はあると思う。1600円程度だから効果なくてもまあ許せる値段だと思うし。
あ、そうそう、僕はアフィリエイトとかやってないので、この記事は全然ステマじゃないですよ、念の為。
もしもアフィリエイト始めましたが、これは本当にいいものです。
MT-07 スロットルの引っかかり対策
買った時からなんだけど、アクセル全閉からの開け始めでどうも引っかかるような感じがある。全閉からの開け始めはコーナーの立ち上がりで使うわけだから、ここが繊細に操作できないとバイクに乗る楽しみが大きく損なわれてしまう。
同じような悩みを持った方もいるようで、こちらの記事を参考に、
同じようにリターンスプリングを掛ける位置を変更してみた。
丸い部品(なんていう名称だろう?)の真ん中のナットを外して。。。
こういう状態↑にする。この状態(リターンスプリングを外した状態)で真ん中のスロットルのシャフトを手で回してみてもやはり全閉からが重い。いったん開いた状態になればそこからは軽く回る。ってことはスロットルボディ内部の問題で、リターンスプリングのテンションを変えても根本的な解決にはならないわけだが、多少でもマシになればいいと思ってとりあえずやってみる。
ノーマルでは①の位置にスプリングがかかっているが、これをまずは②の位置にしたところ、全閉状態からの引っ掛かりはあるもののアクセルを開ける力が少なくてすむので、体感的にはだいぶマシになった。しかしリターンスプリングのテンションが弱くなった分、アクセルを閉じる際のレスポンスが悪い。ちょっとスピードを落としたい時に僅かにアクセルを戻しても反応せず、大きく戻すといきなりエンブレがかかるような、それはそれで扱いにくい状態になってしまった。そこで③の位置にしてみたところ開け始めの引っかかり感も、閉じた時の反応もまあまあの状態になった。
ちなみに③の位置にかけるとこんなふう↑にしっかりとスプリングが掛からず、かろうじて引っかかっているような状態になる。まあ仮に外れても②の位置に引っかかるからアクセルが戻らないような致命的な事態にはならないだろう。
これでだいぶマシになったとはいえ依然としてあまり気持ちいい状態ではない。おそらくはスロットルボディ内部の汚れが原因なんだろう。そうなるとスロットルボディ外して分解清掃か。うーん、面倒くさいし3歳児の相手しながらなんてとてもできないぞ。フューエルワンあたりでなんとかならんかな。
【MT-07カスタム】クラッチワイヤー交換
僕のMT-07、試乗車と比べるとどうもクラッチが重くて(それまで乗ってたXJR1300よりはずっと軽いんだけど)、なんとかならんものかとレバー周りのグリスアップとかワイヤーの注油をやってみたんだけどあんまり変わらず。
まあ買った時点で24000キロも走ってる中古だし、トラブルを未然に防ぐ意味でもワイヤーを新品にしてみることにした。
作業自体はググればいくらでも出てくるし、特別なことは何もないので割愛。
感想としては。。。
だいぶ軽くなった。体感としては3割減くらい。クラッチ操作が多くなる渋滞時なんかも、今までなら4本がけにしたくなってたところ、2本がけのままいけるようになった。
アジャスターを締め込んでレバーとアジャスターの切り欠きが一致する位置にして、ワイヤーを無理やり引っ張ればレバーを外さなくてもワイヤーを抜くことはできた。取り付けはレバーを外さないと無理だった。
ワイヤー注油に使ったスプレーオイル。ノズルが細くてワイヤーの隙間にも差し込みやすい。
ハンドルの切れ込みに対する対処法
このあたりでハンドルの切れ込みに対してグダグダ書いたけど、
今回は対処法をサクッとまとめてみる。
1. タイヤの空気圧の調整
何はなくともまず空気圧。規定値に足りてなければまず規定値に。規定値になっていればちょっとだけ空気圧を高めにしてみる。高すぎると跳ねたり接地感が希薄になったりするので規定値+5%程度にとどめるのがいいと思う。
2. タイヤを変える
一般的にはスポーティーなタイヤほど切れ込みが強くなりがちだけど、コンパウンドとかケース剛性との兼ね合いもあるから一概には言えない。メーカーによってもおおまかな傾向があるけど、これも銘柄次第だからやっぱり実際に履いてみないと分からない。ただモノによってはかなりの変化があるから色々試してみる価値はあると思う。個人的にはミシュランのタイヤは比較的切れ込みが少ないと思う。
3. サスのセッティングを変える
前上がり&後ろ下がりの姿勢にするのが基本だけど、必ずしもそれが正解ってわけでもない。色々やってみるのがいいと思うけど、一度に色々いじると訳がわからなくなるからまずは一箇所だけ。色んな意見があるけど、個人的には後ろか前のイニシャルどちらかを最強、最弱それぞれで(安全な場所、安全なスピードで)試してみて、イニシャルを締めた時、緩めた時でバイクの挙動がどう変わるのかを体感するのがいいと思う。
4. ハンドルバーを幅広のものに交換
バーハンドルのバイクだけしかできないけど、ハンドルバーを幅の広いものに交換するとテコが長くなるので体感的には切れ込みが軽減したように感じる。5cmも幅広になればかなり違う。
5. ハンドル周りの軽量化
自転車の前カゴに荷物を載せてない時と10kgの米を載せてる時を想像してもらえば分かると思うけど、ヘッドパイプの前についてるもの(ライトやメーター)が軽くなると切れ込みは確実に軽減する。だからライトを今の車種の軽いもの(例えば現行MT-09のとか)に変えたり、メーターを社外のデジタルメーターに変えたりするとけっこう違う。ただ、スタイルが大きく変わっちゃうし、メーターを変えるとなると配線の知識も多少必要だからややハードルが高いか。
6. ホイールの軽量化
これ自分ではやったことないんだけど、けっこう効くらしい。バネ下の軽量化はサスをグレードアップしたのと同じ効果もあるし、見た目の変化も大きいから、予算に余裕があればチャレンジしてみるのもいいかもしれない。
7. フォークのオフセット量を減らしてトレール量を増やす
これもやったことないけど多分かなり効くと思う。R1って初期型は低速でかなり切れ込んだんだけど、自分が乗ってた3型('02)は嫌な切れ込みは全くなかった。実は3型からフォークのオフセット量が35mmから30mmに減ってトレール量が増えてる。それがハンドリングにかなり影響してるんじゃないかと思ってる。
ただ実際に自分のバイクでこれをやろうとすればステムをワンオフで作らなければならないので、よっぽど自分のバイクに思い入れがあって、なおかつ資力がないと難しいだろう。
ところでステアリングダンパーで対処するって人もいるけど、それはやめた方がいい。昔、やったことあるけどハンドルの切れ込むスピードが多少遅くなるくらいで切れ込み量自体は変わらないし、効かせすぎるとコーナーリング中のみならず直進でも安定性が著しく落ちる。