バイクインプレ日記

XJR400(1993)インプレ

f:id:tomatoimp:20201122135051j:image

 

 

乗ったシチュエーション

1995年に中古で購入。街乗りが8割、ワインディング1割、高速1割。事情があって半年くらいで売却してしまったんだが、本当にいいバイクだった。状況が許せばかなり長く乗り続けていたと思う。

 

ポジション 取り回し

ごく普通のネイキッドといった印象。同じ頃に出た初期型CB400SFに比べるとステップ位置が前で低めだが、このくらいの方がハンドル位置とのバランスがいいし、どこを走るにもコントロールしやすい。CBが後ろ過ぎるのだ。

 

タンクの形状が良くて、太ももから膝頭にかけてのフィット感が非常に良かった。

 

当時のバイク全般に言えることだが、シートは柔らかすぎてバイクからのインフォメーションが得にくい。柔らかいからお尻が痛くなりにくいかと言えばそうでもなくて、3時間くらい乗ってるとけっこう痛くなる。やっぱりある程度腰があった方がいいのだ。

 

取り回しはそこそこ車重がある(乾燥175kg、装備だと200kgくらいか)のでそれなりに重い。今のバイクほどマスの集中化が進んでいないので、同じ程度の重さの今のバイク(SV650等)と比べると重く感じるだろう。

 

足つきは当時のバイク全般そうだが、シート高がかなり低く良好。小柄な女性でもそんなに困らないのではないだろうか。

 

エンジン

空冷らしいゴリゴリした吹け上がり感が魅力的。スムーズさでは水冷に負けるかもしれないけど、このフィーリングは空冷でなければ味わえない。

 

低速トルクはCB400SFよりやや上だった印象。逆に高回転での伸びはCBの方が良かった。とは言え同じ400cc4気筒なのでさほど違いはない。基本的には誰が乗っても乗りやすい。キャブ車なので今のバイクほどレスポンスは良くないが適度に鈍い感じが乗りやすさにつながっている。

 

ハンドリング 車体

このバイクで最も秀逸なのはハンドリング。初期型CB400SFが低速でやや切れ込み気味なのに対してXJRは実に素直。低速のUターンからある程度高速のコーナーリングまで本当に乗りやすい。なおかつ直進安定性も高い。自分が所有した約30台のバイクの中でハンドリングの良さではトップクラス。

乗りやすいバイクっていうとつまらないと思う人もいるようだけどそんなことは全くない。どこでも自由自在に腰で操れるハンドリングは本当に楽しかった。

 

サスはやや柔らかめだが、僕のレベルなら飛ばしてもなんの問題もなかった。

 

ブレーキはフロントがダブルディスクに片押し2ポッドキャリパーで可もなく不可もなくというところ。その後モデルチェンジしてXJR400Rになってからは4ポッドキャリパーになってコントロール性が良くなったが、初期型でも実用上なんら問題ない。

 

まとめ

 このバイクを一言でいうと「すごく乗りやすくて楽しいバイク」という小学生並の表現になってしまうのだけど、その「楽しい」を言葉にするのってすごく難しい。

例えば、同じ400ネイキッドだとVTECを装備したNC39型のCB400SFはすごく乗りやすいんだけど、楽しさでいうとXJRにちょっと劣る気がする。その差は、知識やテクニックのある人だったらサスの動きとかフレームのしなりとかで表現できるのかもしれないけど、素人にはなんとなくこっちのが良い、くらいしか言えないんだよな。

それに何を楽しいと感じるかは当たり前だけどその人の主観によるし(だからせめて何か基準があればと思って、僕がインプレ記事を書く時は他の車種をよく引き合いに出すんだけど)。

 

ちょっと話がそれたが、このバイクは本当にいいバイクで、XJR1300を手放して次のバイクに乗り換える時にこれにしようかと真剣に考えたほどだ。同じ4気筒から排気量ダウンすると物足りなく感じるかもってことと、中古価格が高騰してる(バイクブロスで調べたらノーマルで100万円超えてるのもあった)ことで結局MT-07にしたんだけど、それくらい好印象なバイクだった。