乗ったシチュエーション
レンタルバイクで1時間、ワインディング中心に走った。気温14℃。タイヤの温まりにかなり時間がかかった。本当はカタナに乗りたかったんだけど、メンテ中だそうで、各所で評判のいいGSXを選択。
ポジション 取り回し
ネイキッドとしてはハンドルがやや低めで遠め。ステップはやや後退気味のスポーティーなポジション。
取り回しは車重なりといったところ。
エンジン
下から上までウルトラフラット。1000回転ちょっとからアクセルについてくる。ツキはいいけどドンツキじゃない。
116馬力もあるから公道じゃ高回転はほとんど使えないが、5000回転くらいでも十分パワフル。
6000回転くらいで微振動が出るが、気になる程じゃない。音がジェット戦闘機のようでその気にさせる。
ハンドリング 車体
このバイクに装着されてたタイヤがブリジストンの S21っていうややスポーティーなタイヤだったんだけど、これがクセ者で温まりに時間がかかるうえに温度依存性がけっこう高い。冷えてる間はちょっと寝かすとハンドルがガクッと切れてそれ以上寝かせられない。無理に寝かそうとするとフロントが滑りそうな感じがする。1時間の試乗のうち45分くらいそんな感じだったから正直全然楽しくなかった。気温がやや低めだったとはいえ本来の性能を発揮するまで45分も走らなきゃいけないってどうよ?
タイヤが温まってからは素直なハンドリングだけど、4気筒らしいフロント周りの重さというか安定感は感じる。2気筒に慣れちゃうとどうにも4気筒は重く感じる。
タイヤが温まっても、切れ込むわけじゃないけど、フロント主導で曲がる感じは変わらず。進入速度を速くして深く寝かすよりも、コーナーの奥まで突っ込んで腰のアクションで舵角を一気につけ、あまり深く寝かさずなるべく早くアクセルを開けていく走り方が向いているようだ。とは言えそういう走り方ができる状況は公道では限られるわけだが。
サスはリアに多少の突き上げ感はあるものの、衝撃の角が取れている感じで乗り心地は悪くない。フロントはブレーキングでけっこう沈むが一気に沈むのではなく減衰がしっかり効いてて安心感がある。
ブレーキはフロントはコントロールしやすく効きも良好。ラジアルマウントの剛性感がいい感じ。ABSもついてて安心。リアはごく普通。
まとめ
とにもかくにもタイヤがなあ。このバイクの性格からすればツーリングタイヤでも良かったんじゃなかろうか?最近のツーリングタイヤってけっこうグリップするし。せめてBSじゃなくてミシュランのスポーツカテゴリータイヤだったら、もう少し違った印象になったと思う。BSはケース剛性命で、表面のコンパウンドに仕事させないと全然良さが出てこないのに対して、ミシュランは比較的ケースが柔らかくてタイヤ全体で仕事する感じだから、タイヤが冷えててもそこそこ性能を発揮できる(あくまで大まかな傾向です)。
と言うわけで今回の試乗は全く楽しくなかったです。
ディテール
タイヤ。こいつがもう少し良かったら。
コストダウンのためとはいえ、このスイングアームのエンド部分は少々安っぽすぎないか。
テーパー形状のハンドル。なかなかカッコいいです。ネイキッドとしてはやや低め。
レバー調整はブレーキだけ。
追記
こっちでは全く反対のインプレになってるなあ。僕が試乗した車体の空気圧が低かったとかだろうか?
バイクを寝かし込んでいく時に車体の立ちを生む強い舵角がつかないのに、寝かし込んでいくとグイグイ向きを変える
プロと素人の技量の差はあろうが、さすがにあの挙動を強い舵角がつかないとは表現できないと思うのだが。