バイクインプレ日記

VT250FE(1984)インプレ

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もう手に入れられるかどうかも分からんモノのインプレなんか書いてどうするんだって話もあるんだけど、まあ何かの参考になれば。

 

乗ったシチュエーション

車検の代車で1泊2日借りた。市街地、ワインディング、高速全て走った。

 

ポジション 取り回し

この頃のバイクにありがちなタンクが長くてハンドルが遠いポジション。今乗ってるXJR1300と同じくらい遠いんじゃないかしら。ハンドル位置は高いので前傾はそんなに強くない。

足つきは良好。当時女性に支持されたのもよく分かる。

取り回しは、重そうな鉄製の2本出しマフラーとかからも分かるように、今のバイクみたいにマスが集中してない感じで、250にしては重い。多分MT-09の方が軽い。まあ車重も167kgと重めだしね。

 

エンジン

当時、打倒RZを掲げて、ホンダが社運をかけて開発したエンジンだけあって、下から上までよく回る。最近流行りのニンジャ250とかYZF-R25あたりの2気筒250スポーツより確実に速い。40馬力は伊達じゃない。40PS/12500r.p.m.、2.3kg-m/11000r.p.m.とピークパワーとピークトルクの発生回転数が近い、上に行くほど伸びる特性。だからといって下がないわけじゃない。2000回転以上なら低速でもアクセルに全然ついてくる。さすがに同排気量の4気筒よりは上の伸びは悪いけど、100km/hくらいまでならいい勝負するんじゃないかな。

1982年の初代VT250FCから2017年のVTR生産終了まで実に35年も使い回されたんだから、いかに最初から完成度が高かったかって話だ。

残念なのは各ギアが若干ワイドな設定になっているところ。もう少しクロスしてると加速が途切れなくていいのにと思う。

 

ハンドリング

フロント16インチは切れ込んで乗りにくいってよく聞くけど、特にそういうことは感じなかった。初代のVT250FCは切れ込んだらしいけど。

ただ寝かし込みにちょっとクセがあって、普通のバイクはある程度寝かせば自然とスピードとバンク角の釣り合いが取れてバランスするのに対して、このバイクはどんどん寝てっちゃって、どっかで寝ていくのを止める動作が必要になる、そんな印象だった。

あと、常識的な速度で走ってる分にはそこまで気にはならないんだけど、フロントの接地感がちょっと薄い気がした。フロントタイヤがちょっと遠い位置にある感じがするっていうか。

エンジン同様、ホンダ入魂のインボードディスクは効きもフィーリングもダメ。ついでに見た目もドラムブレーキみたいでダメといいところなし。水が入ると抜けなくてさらに効きが悪くなるらしい。

 

まとめ

色んな革新的技術が取り入れられてて、高度成長期ほどではないにせよ、まだまだ右肩上がりだった日本経済の好調さを感じさせるバイクだ。当時を知る身としては、今の各メーカーのカタログに載っているラインナップの少なさに寂しくなってしまう。もうあんな時代は来ないのだろうか(来ないだろうなあ)。

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