バイクインプレ日記

Vストローム250(2019)インプレ

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乗ったシチュエーション

MT-09に乗ったのと同日にレンタルバイクにて約1時間、椿ラインとターンパイク(箱根伊豆連絡線)、箱根新道といういつものコースで試乗。気温は4℃と低く、タイヤのグリップはあまり良くない状態だった。

 

取り回し ポジション

189kgと250にしてはかなり重めだが、跨って揺すってもさほど重いとは感じない。押し引きしてもハンドルがちょうどいい高さで、力を入れやすいため割と軽く感じた。

ポジションはややアップライトなネイキッドといった印象。アドベンチャースタイルのバイクはハンドル幅が広いものが多いが、こいつはごく普通。高速道路で長距離を走るのにも、ワインディングでスポーツするのにも対応できる万能ポジションだ。

ハンドル切れ角は小さくはないんだけど、キャラクターからするともうちょっと大きい方がいいかな。

足つきは250としては平均的。身長180cmで両足裏が全部ついて、なおかつけっこう膝が曲がるくらい。

 

 

エンジン

今時珍しいロングストロークのエンジンは低回転で粘りがあって渋滞路のような極低速で扱いやすいうえに、高回転もスムーズに回る。2気筒エンジンというと、ともすればガサツな回り方をするというイメージがあるかもしれないが、そのご指摘はこのエンジンには当たらない(菅官房長官風)。高回転ではまるでマルチに乗ってるのかと錯覚するほど吹け上がりがいい。24馬力しかないSOHCとは思えない。ちなみに24馬力というとちょっと前に乗ったSRと同じだが断然こっちの方が速い。まあタイプの異なるものを比べるのもどうかと思うが。

ところでこのバイク、イメージとは裏腹にかなりのクロスミッション。おかげでシフトアップしても回転が落ち込むことなく加速が途切れない(先述の吹け上がりの良さもこのギア比によるところが大きい)。またシフトダウン時もエンブレが効きすぎないので車体姿勢を乱しにくい。ただその反面、全体的にローギアードで回転が上がりがち。トップ8000回転で80キロくらいなので、高速道路での巡航はちょっと疲れそうだ。

 

ハンドリング

舵角のつき方は、オフ車ほどではないが、極めて控えめ。低速でも穏やかにハンドルが切れてくるから、Uターンのような小路旋回もやりやすい。

寝かし込みは重心がやや高めなのか、ゆったりとしている。クイックではないが、安心感がある。

こういう安心感のあるハンドリングだから、初見の見通しの悪いワインディングでも、速くはないかもしれないが走りやすい。いや、そういう条件であれば、クイックで神経質なバイクより速いかもしれない。

アドベンチャースタイルだが、ポジションはごく普通のネイキッドなうえに、ベースはGSX250Rだからハングオフで走っても違和感がないが、リーンウィズで上体だけすこしアウト側に残した乗り方が一番しっくりくる。

189kgという巨体に対して片押し2ポットキャリパー+シングルディスクというブレーキシステムはなんだか頼りなさそうだけど、街中、ワインディングで安全マージンをとった走りをするうえでは、特に不足は感じなかった。コントロールはしやすいし、及第点だと思う。

 

まとめ

大きな欠点のないバイクである。街中でよく見かけるのも頷ける。強いて欠点をあげるとすればローギアードであるが故に高速巡航で回転が上がってしまうことぐらいか。しかし逆に言うと突出したアピールポイントがないとも言える。同日に乗ったのがMT-09というエキサイトメントを売りにしたバイクだったからなおさらかもしれないが、なにか一つ訴えかけるモノがあればもっと良かったかな。

【追記】

https://mtc.greeco-channel.com/suzuki/v-strom250_ds11a_gear/

このサイトもなかなかすごい。これ見ると上に書いた通り3、4、5、6速がけっこうクロスしてるのが分かる。

トップ時速100キロの時はトップで7410回転になってるけど、実際の感覚としてはもうちょい回ってる気がする。