バイクインプレ日記

Vストローム650(2019)インプレ

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乗ったシチュエーション

SV650Xを試乗した同じ日にレンタルバイクにて1時間試乗。コースはSV650Xと同様、椿ラインとターンパイク(箱根伊豆連絡線)、箱根新道。気温は10℃以下とかなり低かった。

 

取り回し ポジション

大柄だけど取り回しはさほど重くない。

跨ってみるとハンドル幅がかなり広いが、ハンドル位置は近く高めなのでさほど大柄には感じない。ステップも前後、上下ともちょうどいい位置にあり、長距離でも疲れないニュートラルな乗車姿勢だ。

またスクリーンがいい仕事をしていて、60km/hくらいでも十分防風効果を感じる。これまた長距離のライディングには大きなメリットとなろう。

足つきは180cmで両方の踵が少し浮くくらい。この手のバイクにしては足つきはいい方なのではないだろうか。

 

エンジン

SV650Xとほぼ同じはずだが、なぜかこちらの方が高回転でのダルさを感じない。速く走るバイクじゃないという先入観からこのくらいでいいやと思うからだろうか。いずれにしろこちらの方がSVよりエンジンとバイクのキャラクターのマッチングが良いような気がする。

こいつにもローrpmアシストというのがついていて低回転時のエンストを減らしてくれるようだが、そういうシチュエーションで走らなかったのであんまり良くわからなかった。

 

ハンドリング

フロント19インチのタイヤによって舵角のつき方はどんな場面でも穏やか。どっちかというとバンク角に依存する曲がり方。リーンの速度はゆっくりで、重心の高いものが倒れていくようなややオフ車的な感じ。舵のつき方もリーンもマイルドなので安心感があり、乗り手の大きなアクションを許容する(逆に言えば割と大きなアクションが必要とも言える)。こうした特性は低速でも高速でも終始変わらない。こういうハンドリングは個人的には軽い体重移動でも曲がってしまうようなバイクよりも好み。椿ラインみたいなクネクネと視界の悪い低中速コーナーが続くような道では、アップライトなポジションが効いて、恐怖感なくけっこう速く走れる。ただ惜しむらくはシートが柔らかくてコーナーリング中シートからの荷重感覚を感じにくいこと。まあバイクのキャラクターからしてそこは仕方ないところか。

ブレーキは片押し2ポッドキャリパーのダブルディスクだけど、コントロールしやすくて絶対的な制動力も十分。同じブレーキシステムなら、フロントタイヤの径が大きくなるほどブレーキは効きにくくなるからどうかなと思ったんだがまったくの杞憂だった。

 

まとめ

一言でいうと万能バイク。どこを走っても大きな不満がないという感じ(もちろんサーキットとかガレた林道とかは除いて)。小柄な人にはちょっと車格が大きいと感じるかもしれないけど、BMWのGS1250あたりと比べれば全然小さい(排気量が違うから当たり前だけど)。250のアドベンチャーでもVersysなんかはかなり大柄だから、あの辺とはさほど変わらない感覚で乗れると思う。良くできたバイクです。キャラクターがぜんぜん違うから比較するのもナンセンスかもしれないけど、SV650Xとどっちって聞かれたらこっちを選ぶかな。

それにしてもSVの時にも感じたんだが、10℃以下のかなり厳しいコンディションだったにも関わらず、どんな場面でもハンドリングが変わらないというのはすごい。タイヤの性能が上がったというのもあるかもしれないが、それだけじゃない、サスとか車体設計の進歩を感じた。