前回の記事から半年以上空いてしまった。書くことがないわけじゃないんだけど、ぶっちゃけちょっと面倒になってきて放置してしまった。今回ちょっと面白いものに乗ったので久々書いてみる。
乗ったシチュエーション
いつものワインディングを20キロくらい、1時間試乗。気温は20℃程度。
ポジション 取り回し
MT-03あたりと比べるとややハンドルが高く幅が狭いごく普通のネイキッドという印象。
足つきは良好で、車重も軽いので取り回しはとても楽。小柄な人でも扱いやすそう。
エンジン(モーター)
当たり前だけど止まってると無音。アクセル開けてもムイーンって音が僅かにする程度。50ccの4ストスクーターよりも音は小さい。
電動モーターは開け始めからマックストルクなのでドンと出るのかと思ったらそうでもなくて、スクーターみたいにアクセルの開け具合にワンテンポ遅れてついてくる感じ。体感的なパワー感も125ccのスクーターくらいで、250ccのバイクよりは遅いかな。
モードが3つあってハンドルのスイッチで切り替えられるんだけど、別にトルクの出方が変わるとかじゃなくて、単に最高速度を制限するだけ。なんでそんなものがあるかというと、最高速度を制限することで航続距離を伸ばそうってことらしい。
実際航続距離は短くて、アクセル開け気味とはいえ最高速度制限なしのモードだと20キロくらいの走行距離でもバッテリー残量は半分だった。
あとこのモーター回生ブレーキがないんだよね。だからアクセル戻すとスーっと惰性で進んじゃう。ニュートラルに入れたまま走ってるみたいに。これはなかなか慣れないし、アクセルで荷重コントロールできないからどうにかしてほしい。回生ブレーキがあれば多少電費も伸びるだろうし。
ハンドリング 車体
アクセル開けた時にタイムラグがあるからアクセル開けてもタイヤを路面に押しつけてる感覚が希薄。これもスクーターに似てる。
車体が軽いので寝かし込みは軽く変なハンドルの切れ込みもない。素直なハンドリングではあるんだけど、アクセルオンで車体を安定させる力が弱いのでなんか終始フラフラしてる感じがする。サスがあんまり上等なモノは使ってないので余計にそんな感じがする。
気がついたことが一つあって、ミッションがなくて足の使い方が左右で同じだととてもコーナーリングに集中できる。それならスクーターでいいじゃんって思うかもしれないけど、スクーターだとタンクを挟んで身体を安定させられないからダメなのよ。現行のミッション付きバイクをリアブレーキだけハンドルに移すだけでもだいぶ違うと思うけど(ドゥーハンのサムブレーキみたいに)、いずれにしろ足でブレーキを踏むのはコーナーリング中のブレーキングがやりにくてしかたない。
まとめ
電動っていう新しい技術は興味深いけど、バイクとしての完成度は今一つ。もう少しダイレクトにトラクションを感じられるようになって、もう少し航続距離が伸びれば面白いものになると思う。
ディテール
モーター部分。外からは見えない。
スイッチ。車のキーレスエントリーみたいにワイヤレスの鍵を持って長押しするとオンになる。
左がリアブレーキ。
スイングアームのエンド部分は別体の溶接でちょっと凝ってる。
一応倒立フォーク。カートリッジ式ではないと思う。
フロント90/80、リア120/70というサイズ。この車格にはこのくらい細い方がいいと思う。
右のステップ。リアブレーキはハンドルにあるのでレバーはない。
左のステップ。オートマなのでシフトレバーはない。