バイクインプレ日記

ジクサー150(2019)インプレ

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乗ったシチュエーション

ツーリング途中、亀石の駐車場で後輩から借りて試乗。

 

ポジション 取り回し

シート高は785mmという数値よりやや高く感じるけど、車体がスリムなので足つき性はまあまあ。身長180cmで両足裏がついて軽く膝が曲がるくらい。ただぱっと見の印象よりはちょっと悪い感じ。なんせ華奢なんでカブとかと同じくらいかと思ったけど、そこまで低くはなかった。まああくまでぱっと見の印象よりはという話で、別に特に困ることはない。

 

取り回しは車体が軽量なうえにハンドル位置が高いんで超楽。これは本当にカブ並みと言っても過言ではない。

 

ポジションはハンドルが近くてコンパクトにまとまっている。ステップ位置はやや低め。腕や膝に負担がかからない乗車姿勢。車格の割にはちょっとハンドル幅が広めかな。身長180cmでも窮屈さはない。シートが多少前下がりだけど気になるほどじゃない。座面はそこそこ腰があって荷重もかけやすいし、おそらく長時間乗ってもお尻が痛くなりにくいんじゃないだろうか。

 

エンジン

150ccという排気量に14馬力という数字から分かるようにパワー感はない。だが、思いのほか普通に走れる。小排気量車だと発進に気を使って回転を上げたり半クラを長めに使ったりすることもあるが、このバイクはそういった気遣いは無用。普通に走り出せば車の流れに乗る程度には十分加速する。

不快な振動はなく、トルクもフラットに出るので、盛り上がりや味わいはないもののとても扱いやすい。

 

ハンドリング 車体

交差点を曲がる程度のコーナリングと軽いスラロームでの感想だが、極めてニュートラルなフロントの動きが印象的。切れすぎてイン側の手で押さなきゃならないこともないし、切れなさすぎてバイクが寝過ぎてしまうこともなく大変乗りやすい。あくまで低速での印象ではあるが、低速でハンドリングのいいバイクは速度が上がってもたいてい乗りやすいものだ(少なくとも公道の常識的な範囲では)。寝かしこみもヒラリヒラリと軽く、小排気量車の面目躍如といったところ。生意気にも(?)リアはラジアルタイヤを標準装備してるので接地感もまあまあ高い。

 

サスは割と柔らかくまたがっただけでかなり沈み込む。ブレーキング時のノーズダイブもやや大きめ。街中で軽快に走るにはいいがワインディングでスピードを上げ気味にするとちょっとバタつきそうな印象はある。ただ峠で膝擦ってやろうとか思わない限り特に問題になることはないだろう。

 

ブレーキはごく普通。効きもコントロール性も及第点といったところ。

 

まとめ

街乗りメインだけどスクーターじゃちょっと物足りないという人にはぴったりなバイク。ツーリング用としても、今回伊豆半島を半周したんだけど、オーナーである後輩の感想としてはその程度では特に疲れることもないとのこと。後ろから走りを見てたけど特に加速が悪いということもないし、近場の日帰りツーリング程度なら十分こなすだろう。燃費がすごく良くて、ガソリン満タンで一緒に走り始めて僕のMT-07が給油する頃(多分180kmくらい)にまだ1/3くらいしか減ってなかった。カタログ燃費が51km/lらしいけど、実際にも40km/lくらいは走りそうだ。これも街乗りに使うには大きなメリットだろう。

最近のスズキの小排気量車は本当にすごい。ジクサーシリーズ、GSR250、GSX250R等コストパフォーマンスが他社より頭一つ抜けてると思う。ジクサー150もグーバイクで実売価格見たら新車が乗り出しで31万円からあったからね(スズキは値引きをけっこうするので、実売価格では他社より安くなる)。ただし勘違いしてはいけないのは、スズキは数字でわかるパフォーマンスは求めていないこと。GSX-250Rで顕著だけど、数値上のパワーは他社の同クラスよりはるかに低い。しかし数値化できない乗っての楽しさなら他社に劣らないどころか、公道に限れば上を行ってるのではないかとすら思える。もし今僕が250スポーツを買うなら、ジクサーSF250かGSX-250Rを選ぶだろう。スズキは一般ユーザーの楽しませ方を本当に良く分かってる。ジクサー150はその象徴とも言えるのではないだろうか。

 

ディテール

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BYBRE製のフロントキャリパー。普通に効く。このモデルはABSなしだった。

 

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リアタイヤはラジアル。旧CBR250RR以外では見たことない140/60という珍しいサイズ。

 

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41mmという車格にしてはかなり立派なフロントフォーク。

 

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250と同じ2本の排気口を持つマフラー。

 

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リアサスはリンクレス。

 

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エンジンは250と違って空冷。

 

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シートは硬すぎず柔らかすぎずなかなかいい。