YZF-R25(2019)と同日に試乗。新型もあったんだけど、あえて旧型に試乗。
排気量の違い、新型旧型の車体の違いなどR25との比較を交えてインプレ。
ポジション 取り回し
ネイキッドとしてはややハンドルが低め。また幅も250としてはけっこう広い。CB250Rと同じようなストリートファイター的ポジション。
新型はこのモデルより45mm高くなってるとのことで、跨るだけはしてみたんだけど、新型の方が個人的にはしっくりきたな。
足つきはR25同様めちゃくちゃいい。155センチくらいあれば両足の母趾球くらいまでは着くんではないだろうか。
取り回しはR25より車重が軽いうえにハンドルが高くなってるのでR25よりさらに良い。
エンジン
R25との違いをもっとも感じさせるのはやっぱりここ。
具体的には低中回転域でのトルクの厚みが全然違う。R25とまったく同じコースを試乗したんだけど、上りのコーナーでR25だと2速では吹け切っちゃうし、3速ではトルクが細いという場面で、03では躊躇なく3速を選べる。このクラスで70ccの排気量の差は大きい。
ハンドリング 車体
10km/h以下くらいでの極低速でのターンでは思ったよりガクッとハンドルが切れてくる。切れ込むってほどじゃないんだけど、R25の方が自然な舵角のつき方だと感じた。そのためR25の方がハンドルが低いにも関わらずUターンはやりやすい。
速度が乗ればそういう傾向は減るんだけど、それでもR25と比べると若干だがハンドルが切れたがる傾向はあると感じた。
この差はメーターやライトがステアリングにマウントされてることによるのではないかと思うけど、新型と旧型の車体の差かもしれない。それと今回試乗した車体にはエンジンガードがついていて、それがかなり剛性に影響しそうな形なので、それも関係あるかもしれない。
サスは新型が倒立フォークを採用しているのに対してこの型は正立なのでこっちのが柔らかいかと思ったがそうでもない。新型の方がむしろしなやかかも。これは旧型がコストの低いダンピングロッド式なのに対して新型がカートリッジ式だからだろう。とは言え旧型のサスでも特に不満はない。
ブレーキはR25同様コントロール性は悪くないが、効きはもう少し強くてもいいかも。
まとめ
雑誌やネットでは250とそんなに変わらないという評価も目にしていたのだが、実際に乗ってみるとまったくそんなことはない。サーキットのように先が分かっていて、常にトルクの出る領域をキープして走れるならそこまでの差はつかないのかもしれないが、公道ではそうはいかない。70ccの効果は公道でこそ大きい。MTでもYZFでも車検のコストを考えても絶対320を選んだ方が後悔しないと思う。
車体に関しては新型と旧型の差なのか、MTとYZFの差なのかは分からないが、今回試乗した限りにおいてはYZF-R25の方が乗りやすいと感じた。とは言えMTでも乗りにくいわけでは全くないので、どちらでも好きな方を選べばいいと思う。
今回の試乗はエンジンをボアアップした場合にどのような効果が現れるか知ることができ、なかなか貴重な体験だった。